ホビーボス 1/72「ドーラ列車砲」製作記。



第二次大戦でドイツ軍が実際に運用した、複線にまたがる巨大な列車砲です。



【1/72「ドイツ列車砲80cm K(E)ドーラ」】

1/72プラスチックモデルキット
定価 31,500円(税抜 30,000円)
メーカー:ホビーボス(輸入発売元:童友社)


大きな箱を開けると更にボール紙の小箱に小分けされてランナーやパーツが入ってるんだけど、大きい&多すぎるので省略(笑)。
プラパーツは900点以上みたいです。
他にはエッチングパーツとデカール、エレベータのワイヤー用のヒモ、それと主砲身のバランスを取るための金属製の重りが入ってます。
画像はエッチングパーツ。画像と同じものが2枚ずつ入っていて、全て足場用のエッチングです。
折り曲げ加工とかはしないで、切り取って貼りつけるだけです。



ちなみにドーラのプラキットは3種類買ったので比較。
一番大きい1/35は写ってるパーツだけで1mあります・・・。




2010/11/14(日)

早速製作開始。
手始めに大きめの車体のパーツを仮組みしたり、砲身を貼りあわせて接着したりして、 どんなもんなのか大雑把に形になるところまで組んでみました。
画像の一番手前は過去に作った1/144のドーラ。
比べてみると丁度倍のサイズというのがどれだけでかいか分かります。
うーん、本当にでかい。1/35はこれの更に倍以上のサイズなんだと思うと 気が遠くなります(笑)。

ところで何でこの成型色なんだろ?(笑)

ちなみにこのキット、ちょっと離型剤が残ってるっぽい触りごこちだったので 事前に中性洗剤とぬるま湯でパーツ洗浄してます。
パーツ数が多いし繊細なパーツも多いのでさっと洗う程度だけど、念には念を入れ・・・。


主砲身には砲弾の装填部側に金属製の重りをいくつか入れてバランスを取るようになっています。
これがまたキッチリカッチリバランスが取れるので、支点のわずかな摩擦だけで砲身がどの角度でもピタっと決まります。
2010/11/16(火)

大体の大きさは分かったので、2コ1組で40組もある車輪をペーパー掛けして組み立て。
こういう単純作業は音楽でも聞きながら無心にこなします・・・って、1/144と同じことを書いてみたり。
車輪とレールのすり合わせのためにレールの上に置いてみたら結構左右に遊びがあったりして、車輪一組だけ置くと斜めにずれて脱線します(笑)。

ベースのパーツ構成は枕木と土台が一体のパーツに、レールを横からスライドして入れてはめる感じです。
レールもゆるめなので塗装してから土台にはめても塗膜が削れる心配は少なそうかな。
2010/11/20(土)

車輪が終わったので今度は台車。
40組の車輪を左右から挟み込む感じで、板バネと固定軸のパーツがそれぞれ80個ずつあるので それらのゲートやパーティングラインの処理から。ほとんど目立たないからやらなくてもいいような気もするけど(笑)。
1/144のキットでは全て台車の側面パーツと一体化してたので楽だったんだけど、大きくなるとそうも行かないので頑張ります。 こういう単純作業はWebラジオでも聞きながら無心に・・・(笑)。

画像は70個ずつが並んでて、残りの10個ずつは台車の側面パーツに接着済みです。

台車の側面パーツと上面パーツとの合わせ目にはラインが出来てしまうので これをあとでパテで消すために接着したんだけど、車輪の固定軸のパーツも一緒に接着してしまうと 車輪を後から取り付けることが出来なくなるので軸は片側だけ接着してます。
車輪を後から取り付けるのは塗装をしやすくするためです。

台車は4コ×2種類で8コ作ってます。

2010/11/22(月)

車体周りの大きめのパーツや筒状のパーツなんかは、貼り合わせてから合わせ目を消すという作業が必要なものが多いので その辺を重点的に作業。
一部合わせ目を棒ヤスリ&ペーパー掛けで消し始めたんだけど、力技で結構疲れます(笑)。
力技が終わらないと細かいパーツを付けられないので頑張ります。
合わせ目の上からパーツを被せる部分を見極めて、必要なところだけ処理します。

ちなみにこのキットのパーツの合いは、「まあ、悪くはない」という感じ(笑)。
2010/11/28(日)

主砲身と砲架の合わせ目消しがほぼ終わった感じなので細かいパーツを組み付け。
このメカメカしさがたまらないです。
砲架にはまだ手すりや足場なんかを付けます。

あんまり進んでないようだけど結構時間掛かってます。
細かいパーツが色んなランナーにバラバラに配分されてたりしたのは何とかならなかったのかな。

という訳で、進みが遅いのは決してグランツーリスモ5のせいではありません(笑)。
2010/12/18(土)

左右の車体を繋ぐ連結器の組み立てと表面処理。
可動部があったりするせいもあってこれだけで124パーツもあります。
1/144のキットでも同じ可動があったんだけど、キットとしては実際は一切動く必要がない部分なので パーツ数はもうちょっと削減できたんじゃないの?って思ったり。
あと、合わせ目も消す必要があったので時間はかかりました。
ちなみに可動部には結構な遊びがあるので、位置決めが出来た後は接着しちゃった方がいいかも知れないです。

8つある台車の側面の合わせ目消し。
接着が完全硬化したあとにアルテコの瞬間接着パテで隙間を埋めて、それをデザインナイフで大雑把に削ったあと ペーパーでならした状態。
あとでサフ吹きをして仕上げます。
結構な力仕事なので、これを終える前に細かいパーツを付けると折れる可能性があるため先にやっときます。
現時点で、8つのうち半分の4つが終わりました。
2010/12/30(木)

砲架の外側の足場と手すりの取り付け。
上段の足場は梁となるパーツを接着してから、その上に足場を取り付けて、更に手すりを接着。
この際、手すりの縦の棒と足場の裏の梁が1対1でちゃんと合うように接着する必要があります。
上と下の足場を繋ぐ縦の棒は1本ずつ別パーツで、接着面も少ないので塗装より先に接着しちゃったけど この状態でちゃんと塗装できるんだろか・・・?

ちなみに今回の作業だけで左右併せて56パーツ。

結構がっつりやってるつもりだけど、進み具合がどうもちびちびしてるような(笑)。
2010/12/31(金)

左右2つに別れた大きなボディパーツには、アウトラインに沿ってぐるっと一周分の合わせ目ができるので、これを接着後にパテで消します。
処理する部分が広範囲だけど、まっ平らなのでそんなに大変じゃないです。

ついでに車体後部の上部構造物を支えるパーツの合わせ目も消します。
これで大掛かりな合わせ目処理はおしまいなのでやっと細かいパーツを接着しまくれます。
2011/01/03(月)

左右の車体側面に細かいパーツを付けまくって、外側、内側の両サイドに足場と手すりも組みました。
塗装の事を考えて足場は手すりと接着して、車体とはまだ接着しないでおきます。
足場の支えは車体に接着したんだけど、外側の足場とのクリアランスが厳しいので足場の裏側を削って対処。
逆に内側の足場とはスカスカだったりして何だかなーって感じ(笑)。

合計100パーツ以上付けて、まだ付くパーツはあるんだけど、取り回しのことを考えるとまだ付けられないなーというパーツが多数あります。
2011/01/07(金)

組んでからでは塗装がしづらい40組の車輪と8つの台車の裏側をクレオスのジャーマングレーで塗装。
そして、車輪を組み付けて、片側だけ付けていた車軸の反対側を接着して固定。
車輪はちゃんと回転します

台車は表側に付ける細かいパーツがいくつか残っているので塗装は裏だけで止めておきます。

塗装は1年ぶり。何で寒い季節にばっかり塗装してるんだろ(笑)。
2011/01/09(日)

8つの台車とその上の4つの台車の塗装が終わりました。
ジャーマングレー下地にジャーマングレー+ガルグレーでグラデーションを掛けてます。

その後150枚以上のデカールを台車に貼りつけ。
物凄い時間が掛かったけど、貼ると貼らないとでは大違い。
ドーラのプラモは他社から1/144と1/35が出ているけど、どちらもデカールは入ってません。

画像は台車が歪んで固定されないように車体を乗せて接着剤が硬化するのを待っている状態。

完成度7割ってとこかな?
そろそろ専用の1mクラスのケースをオーダーしないとかな。
2011/01/15(土)

左右2つの車体を繋ぐ構造物と車体外側と内側の足場の塗装。
入り組んでたり細かったりと結構塗装しづらかったりします。

あとは車体に山ほどあるバルブを取り付けて、手すりも付ければ車体の塗装に入れます。
その前にジャーマングレーの在庫が絶対足りないので買い足さないといけないんだけど(笑)。

あと、アクリルケースの図面を書いて業者に発注しました。
2011/01/16(日)

車体にバルブの取り付け。外側に75コ+内側に33コ、左右の車体分でそれを2セット、合計216コ付けました。
まあ、予想通りというか、216コ分の手間は掛かりました(笑)。

ちなみにバルブのパーツは8コほど余るので、作業中に1つや2つ無くしても気にしないで進められます。

ジャーマングレーも3本ほど買い足してきたし、そろそろボディの塗装ができるかな?
2011/01/17(月)

バルブの取り付けも終わったので、車体にハシゴや手すりなどの残りのパーツを接着して、車体の塗装に入りました。
台車よりも色が濃いのはまだ下地のジャーマングレーしか塗装してないから。

砲身とかの明るいグレーになっているところはサーフェイサーの色です。
上に被さっているビニールはホコリよけです(笑)。アクリルケースが届くまで我慢。

何となく完成がちらついてきたかな?
2011/01/18(火)

頑張って車体の塗装をグラデーション付けまでして、残りのデカールも貼りました。
残すは砲架と砲身、上層階、エレベータ、それと線路のベースです。
上層階はちょっと面倒そうだし、更に大変なのは多分線路ベースだと思うのでまだ気を抜けません。
そう思うとまだ完成度8割には届いてないかな・・・。
2011/01/22(土)

業者にオーダーしたドーラ専用のアクリルケースが届きました。
幅1000mm×高さ350mm×奥行き240mm。
キットの線路ベースは本当は全長1111.6mmあるんだけど、ケースのオーダーできる規格が1000mmまでだったので ベースのパネルを1枚抜いて1000mm弱の長さにしてます。
ケースの高さは砲身を水平にすれば260mmくらい、仰角を付けると500mm以上必要になるので結構悩んだんだけど、程良いところで350mmにしました。

画像だとあんまり大きく見えないけど、なかなか立派でリッチな気分になれます(笑)。

これは完成が楽しみになってきたなーと。
作るのは自分だけど(笑)。
2011/01/23(日)

上部構造物と後部エレベータの細かいパーツの組み付けと塗装が終わりました。
この辺は組み付け後に塗装が困難になる部分が多いので、パーツをある程度組み付けて塗装、またパーツを組み付けて塗装と いう感じで作業を進めたので結構手間取りました。

あと、細いパーツがあちこちに付いているので、全部組み付けてから塗装をするための持つ部分が限定されていて苦労しました。
2011/01/25(火)

主砲の塗装と、全体にハイライトのメリハリを付けるためのドライブラシ、ツヤを整えるスーパークリアーつや消しの吹きつけまでやりました。
元々ジャーマングレーもほとんどツヤはないんだけど、つや消しでコートするとグラデーションのメリハリも含めてよく分るようになります。
また、光の拡散効果+塗膜が白っぽい(笑)お陰で色が一段明るくなります。
狙っていた明るさになってます。

主砲のシルバー部分はクレオスの1本600円もするMr.カラースーパーメタリックのスーパーファインシルバーを使ってます。
通常のシルバーよりも粒子が細かく、しかも金属の質感を出すのに使われる塗料でよく聞く「塗装後に触っちゃダメ」とか「上からクリアーでコートしちゃダメ」とか そういう制限がないスグレモノです。
随分前に買ったのが残ってたので使いました(笑)。

あとは車体に関しては車幅ポール(?)と前面のハシゴ2つ、それと砲弾&薬莢と弾薬カートでおしまいです。
それが終わったらいよいよ大変な線路ベースの塗装に入ります。

やっと完成が見えてきたなーと。
2011/01/26(水)

車体の完成に向けて各ブロックごとに分けていたパーツ群を全て接着します。
で、困ったことに車体と台車を接着する際、車体の四角いダボ穴がスカスカなお陰でそのままでは接着できなかったりします。
一見、台車の上面がまるまる車体と密着するので充分なのりしろがあるように見えるけど、台車の上面はまるまるメッシュ状のエッチングなので、 ここはやっぱりダボを使いたいという訳で、台車のダボに0.3mmのプラ板を2ヶ所貼りました。
これが絶妙にピッタリで、きっちり接着できました。
つまり、0.3mmの隙間があったってことです・・・(笑)。

2011/01/30(日)

車体は既に完成しているので、残りの線路ベースの塗装に入ります。
まず全体にニュートラルグレー+タンをエアブラシで吹いて、ドライブラシとエナメルでのウォッシングで立体感を強調。
で、枕木を塗装するためにマスキング。

このキットの枕木は5mm間隔で配置されているので、モデラーズの5mm幅のマスキングテープを使って手間を大幅に削減してます。
(タミヤのマスキングテープは6mm幅までしかないので、モデラーズのをわざわざ通販しました)
ただ、新品を使っても1本では4/5くらいしかマスキング出来ないので、マスキング出来たところだけ塗装して、終わったらテープを再利用、という感じで進めました。
ビニールっぽい素材のテープだったお陰で再利用は簡単に出来ました。

枕木はマホガニー+ウッドブラウン+ニュートラルグレーで塗装。ニュートラルグレーを混ぜたのは彩度を落とすため。

ちなみにベースは大きさの割にペラッペラなので、取り回す際にベースが歪んだりして困らないように予め数日前にベースの裏側を5mm角棒と1mmプラ板である程度補強してあります。

2011/01/31(月)

枕木と一体になっているレールを固定する金具を黒鉄色で筆塗りして、シルバーでドライブラシ。
以前製作したアウトブリンダのレールと同じ事をやったんだけど、何しろドーラはレールが長いし複線あるから量が半端じゃない!
という訳で凄い時間掛かりました・・・。
まあ、何とかうまく行ったっぽくてよかった。
この後サビの色でウォッシングして、ツヤ消しで全体を整えます。

ちなみに画像で分かるけどベースは合わせ目を消してません。



2011/02/02(水)

完成。


ホビーボス「1/72ドーラ列車砲」完成画像


最後まで残しておいた砲弾と薬きょうを塗装して各部に接着、ついでにドーラ本体にサビのウェザリングをして完成。



ホビーボス「1/72ドーラ列車砲」完成画像


後ろから。
キットが大きいというのもあって各部のエッジが非常にシャープです。
後部エレベータの柱などに付いている取っ手状のハシゴも再現されています。





ホビーボス「1/72ドーラ列車砲」完成画像


真横から。
ドーラ本体は砲身を水平にした場合の全長(砲身先端から弾薬運搬エレベータの張り出しまで)は
900mmをちょっと超えるくらい。
線路ベースはパネルを全て繋ぐと1111.6mmだけど、外寸1000mm(内寸990mm)のケースに収めるために
長さ約150mmのパネルを1枚間引いているので約960mmになっています。




※完成画像は後日あと何枚か追加する予定です。



ホビーボス「1/72ドーラ列車砲」完成画像

という訳で、前の年の11月から製作開始して2ヶ月半掛かってようやっと完成した1/72ドーラ列車砲。

過去に1/144は作ったから構造は何となく把握してるし、色も基本的に単色だから塗装で悩むこともないかなと思って、 1年ぶりのキットとして選んだんだけど、まあ、ちょっと気楽過ぎたかなーと作りながら焦ってました(笑)。
やっぱり2ヶ月以上掛かるとモチベーションの維持が重要になってくるかなー。

作業自体はデカール貼りと、枕木にくっついてるレールの留め金を筆塗りした部分がメンド臭かった以外は楽しかったです。

専用のケースも業者に作ってもらって、部屋のいいところに陣取っているドーラは非常にかっこ良くて、 時間は掛かったけどそれ以上に満足のできる物でした。

1/144ではちょっと物足りなさを感じていて、でも1/35はちょっと大き過ぎたので、 ちょうどいいサイズ(と言っても1m級だけど(笑))が出てよかったです。
1/35より早く出ていればもっと良かったけど(笑)。

さて、次は・・・とりあえずワンフェス行ってきます(笑)。
多分ドーラと一緒に飾れそうな1/72のドイツ軍車両を何個か買ってあるのでそれをちょろっと作ると思います。



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