第二次大戦中の日本海軍の一等(甲型)駆逐艦です。 陽炎型第8番艦。 一等駆逐艦の名前は気象現象から取っているそうです。 同型艦には陽炎、不知火、黒潮、・・・などなど、18隻もあります。 【1/350 日本海軍甲型駆逐艦 雪風 天一号作戦】 1/350プラスチックモデルキット 定価 4,410円 (税抜 4,200円) メーカー:ハセガワ |
2009/08/12(水) 1/700の艦船を5隻ほど完成させたので今度は1/350スケールにチャレンジ。 その1隻目は1/700でも作った雪風。 1/350の雪風のキットはハセガワから竣工時が出ていて、これはそのバリエーションキットです。 ほかにもタミヤからも出てます。 箱の中身は左の画像の通り。このスケールの艦船はほぼ全てが船体を左右に分割してます。 また、ディスプレースタンドもパーツ化されています。 | |
引き続き内容物。 デカールとアンカーチェーン用の金属チェーン、各部可動用のポリキャップ、 探照灯レンズと艦橋窓枠のクリアパーツ、そして、初回特典のソフトメタル製「アベンジャー(米軍機)」。 このキットにはエッチングは付いてません。 | |
という訳で、エッチング。 ハセガワから純正のエッチングが出ているんだけど、色々物足りなかったので、ライオンロア社から 出ている豪華エッチングセットを買いました。 【ライオンロア LS3505 日本海軍駆逐艦雪風天一号作戦用】7,980円(税込み)。 キットの値段のほぼ倍もするだけあって、 エッチングシート×6枚+ネームプレート、金属砲身4本、金属スクリュー2つ、爆雷いっぱいと盛り沢山です。 ただ、これだけ入っているのに、艦橋窓枠のエッチングパーツがありません。 困った事にハセガワ純正のエッチングにも付いてません。 で、窓枠は絶対欲しかったので、雪風の後に発売された同型艦の「陽炎スーパーディティール」というエッチング込みのキットの窓枠を 雪風に使います。ちなみに陽炎は雪風の約1.5倍の値段。のっけから凄い出費(笑)。 ちなみに陽炎のエッチングだけパーツ請求すると5,000円です。 | |
早速組み立て。 説明書通り船体の組み立てから行います。 補強版を5枚挟んで左右の船体を張り合わせるんだけど、油断するとずれてくっつくので各部チェックしながら 接着します。 最後部は舵を取り付けるためのポリキャップも仕込みます。 このとき3つに分割された甲板パーツもはめるだけはめ込んですり合わせをします。 ちなみに展示ベースに固定する場合は説明書に従って船底を2箇所開口します。 画像奥にあるのが展示ベース。支柱が金メッキされてます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
とりあえず台座に乗せてみたの図。 手前は1/700の雪風。 1/700の方は洋上モデル(水面から下がない)というのもあるけど、スケールが倍ということで随分存在感が変わります。 1/350だと水面下含めた船体全てが再現されているので、「あー、船ってこんな形してるんだ」と、 ちょっと見入っちゃいました(笑)。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2009/08/16(日) このキットの舷窓は非常にモールドが浅いので、ピンバイスで開口しちゃいます。 天一号作戦時の雪風はほとんどの舷窓を舷窓シールドというフタで塞ぐため、 見えなくなる部分はわざわざ開口してないので手間は掛かりません。 ちなみにドリルは0.8mmのを使うと丁度よいです。 また、キットのパーツにいくつかモールドされているドア(水密扉)は 削り取っちゃって、ライオンロアのセットに入ってる水密扉エッチングを取り付けると精密感と立体感が出ていい感じです。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
船体の接着が硬化した頃なので合わせ目を綺麗に消して、スクリューの基部と舵を取り付けました。 スクリューの基部はシャフトの部分を切り取って1mm径の真ちゅう線に取り替えてます。 これで塗装しなくてもいい輝き。 スクリューもライオンロアのセットに金属製のが付いているのでそっちを使う予定(画像右下)。 舵はポリキャップ接続なので可動します。また、いつでも外せます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2009/08/29(土) ちょっと間が空いちゃたけど、煙突周り。 ファンネルキャップは1/700の時と同じで煙突先端のプラパーツのディティールを削って取り付け。 ジャッキステーは1/350の専用エッチングでは多いタイプで、煙突の外周の形に合わせて作られているんだけど、 それが逆にやりづらかったり。まず、エッチングパーツを分割しないと取り付けできないものが多いです。 あと、後方の煙突にある探照灯台の手すりは、ライオンロアの説明書の図がいい加減で 縦棒の数が全然違うので、説明図の通りに手すりを切り出すと無駄が多くなっちゃいます。 片側につき縦棒3本分切り出せば足ります。 一番手前は機銃座のブルワーク。梁(補強版)も再現してます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2009/08/30(日) 残りの機銃座も組み立てが終わったので、それに乗せる三連装機銃を組み立て。 三連装機銃は5つ作るんだけど、それぞれ6つのパーツに分割されていて、その全てのパーツを 色々折り曲げて、最終的に接着します。 画像は各パーツの折り曲げが終わった状態。 まあ、細かい作業だけど大変ではないです。 他にもスキッドビームなんかもエッチングで組み立てました。 引き続き、当分エッチングばっかりいじる事になりそう(笑)。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||
2009/08/31(月) 船体後部にライオンロアの雪風用エッチングを取り付けまくります。 その前に甲板の合わせ目をパテなどで埋めてからにした方がよいです。 爆雷投下軌条はキットのモールドをモデリングチゼル(ノミ)で、削り取ってからピンバイスで0.3mmの取り付け穴を開口して取り付け。 舷窓シールドはエッチングの説明図どおりに取り付け。小さいパーツだけどかなり余るのでなくしても気にしない(笑)。 スクリューガードもキットのディティールを切り取って、船体にピンバイスで開口してその穴にエッチングを差し込みます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||
2009/09/06(日) 後部構造物。 機銃座とかは既に出来ているのでマストまわりの組み上げ。 ライオンロアのエッチングはやわらかめなので、マストに取り付ける13号電探みたいな細いパーツは すぐ歪んじゃいます。 そういう場合は歪んだパーツをエッチングベンダーとかでいったんプレスする感じでまっすぐに戻したりして対処します。 ちなみに電探は右舷側に寄った形で付きます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||
2009/09/13(日) アンカーチェーンはキット付属の金属チェーンを説明書の指定の通りの長さに2本に切り取って、 その両端を瞬着で着けます。 艦首の手すりはライオンロアの説明書の図が相変わらず適当なので、防弾版との兼ね合いを考えながら自分で位置を調節して取り付けます。 接着は支柱の下端を点付けするタイプ。 ゼリー状瞬着で着けました。 | ||||||||||||||||||||||||||||
艦橋窓枠のエッチングにやっと着手。 窓枠は普段なら真っ先に手を付けることが多いんだけど、前述の通り、窓枠エッチングのために 雪風より高い陽炎のキットを買うという訳の分からないことをやったのでちょっと躊躇してたりして(笑)。 まあ、陽炎もその内作ります。 エッチングのパーツは5,000円で注文できるし・・・(高い(笑))。 | ||||||||||||||||||||||||||
窓枠ほかエッチングを大体取り付け終わった艦橋周り。 (艦橋やマスト、機銃座はまだ船体に接着してません) 側面のモンキーラッタル(取っ手で出来たハシゴ)は、プラのディティールを削ったあとに ピンバイスで0.3mmの穴を開けてそこに差し込んでます。 思ったより大変じゃない上になかなか効果的なディティールに思えるので、これはやる方向で。 ちなみに、ライオンロアの図では艦橋が左右対称になってるせいで 両面にモンキーラッタルを付けるようになっちゃってるけど多分間違いです。 | ||||||||||||||||||||||||
こっちは船体後部。 爆雷投下軌条の残りと、旗竿を取り付け。 中の爆雷は先端に突起があって枠内に収まらなかったので突起を切り取って入れてます。 残りの船体外周の手すり&防弾版を取り付けたら塗装に入れそうかな? その前に主砲と魚雷発射管のジャッキステーをやった方がいいかな? いずれにせよ、なんか完成がちょっと見えてきた感じ。 ・・・たぶん(笑)。 | ||||||||||||||||||||||
2009/09/21(月) 魚雷発射管にモンキーラッタル、水密扉、ジャッキステーを取り付け。 ジャッキステーは足の長さが全部揃っちゃってるタイプだったので挿しこんだり出来ないため、 瞬着&硬化スプレーを駆使して取り付けたんだけど、やたら手間取っちゃいました。 魚雷発射菅と主砲塔のジャッキステーはハセガワの純正エッチングにはないディティールアップの中で 見せ場のひとつだと思うので、引き続き頑張ろうかなと。 | ||||||||||||||||||||
2009/09/22(火) 主砲塔まわり。 ジャッキステーはやっぱり一ヶ所でも差し込んで固定した方がやりやすいので、主砲塔に端っこの足だけ刺せるように ピンバイスで0.3mmの穴を開けて、そこに刺して接着してから取り回しました。 金属主砲はプラパーツの主砲の基部に0.5mmの穴を開けて刺し込んで接着してます。 | ||||||||||||||||||
続いて、船体外周の手すりと防弾版を取り付け完了。 手すりは前にも書いたけど支柱を点付けするタイプなので、強度を得るために防弾版にもくっつけてます。 上部構造物は大体終わったのでそろそろ塗装に入ります。 | ||||||||||||||||
2009/10/11(日) 結構間が空いちゃったけど、次にやるべきことをメモしておいたので悩まず続行。 塗装を前に、付けられるだけパーツを付けてたんだけど、その残りの階段状のラッタルとその周りの手すり。 このラッタルは左右2ヶ所に付けるんだけど、これが付くと船の模型っぽくていい感じ(笑)。 ちなみにそれぞれの段も折り曲げてちゃんと階段になるようにしてあげます。 ピンセットでは入らない細い隙間だったので、モデリングチゼルを段と段の間に突っ込んだんだけど、うまくいきました。 | ||||||||||||||
ようやっと塗装! 煙突周りを黒で塗装、甲板の前後2ヶ所を自作リノリウム色(ウッドブラウン+レッドブラウン)で、艦底を艦底色で塗装。 乾いたら、マスキングをして船体色を塗装という順番。 画像はマスキングをして残りの船体色を吹く前の状態。 煙突周りはススでぼかすのでマスキングは大雑把。 まあ、艦底色のマスキングだけきっちりとやってれば筆でリタッチできるのでそれなりにしておきます。 艦底色を一気に塗装しちゃうと持つところに困ります(笑)。 | ||||||||||||
リノリウム甲板上には塗装後に組み付ける小さなパーツもいくつかあります。 画像はエッチングの絡車(ホースリール)。 大小2種類あります。 巻かれているホースはウェーブのA-SPRINGという商品名のコイルスプリングの直径1mmと1.5mmをそれぞれ使用。 | ||||||||||
2009/10/18(日) 単装機銃です。これも塗装後に組み付けるパーツ。 先に作った三連装機銃より楽だと思ってたら18コ×4パーツ=72パーツもあって結構時間食いました(笑)。 おまけにライオンロアの説明図では銃手から見て銃身より右側に照準機を折り曲げるようになってたんだけど、 なんだか逆のようで、全て折り曲げ直しました・・・金属疲労が怖い(笑)。 一応、気休めに折り曲げた箇所は瞬着で補強しました。 この後塗装してから船体に取り付けます。 | |
一通りパーツを船体に取り付け終わったら、すでに基本塗装も済んでいるのでウェザリング。 船体色よりちょっと濃い色をうすーい濃度でエアブラシにて縦に線を何本も描くように塗装、 それからエナメルのジャーマングレーで墨入れ、エナメルの自作錆び色(フラットアースとかを混ぜたもの)で 錆びの表現、さらに、今回はタミヤのウェザリングマスターの錆び色でも錆び表現をしてます。 濃い色茶色がエナメル、明るい色オレンジっぽいのがウェザリングマスターです。 最後にスーパークリアーつや消しで全体のつやを整えるのと同時にウェザリングマスターを定着させます。 残すは台座の塗装と空中線。 初回特典のアベンジャーは多分作りません。 |
という訳で、途中何度か間が空いちゃったりした雪風だけど、何とか完成しました。 今回初の1/350スケールだったけど、比較的小型艦だったというのもあって、大きさで苦労することはなかったです。 一番悩んだのは艦橋窓枠の確保だったりして・・・。 ディティールアップに関してはサードメーカーからのフルディティールアップセットが用意されていたのでその辺の 迷いがなかったのはよかったかなと。 まあ、ライオンロアの説明書はかなりいい加減で不親切だったけど(笑)。 ともあれ、今回も課題は残ったけど概ね満足。 次も1/350艦船をつくろうかなと思ってます。 1/350は重巡や戦艦や空母も買ってあるけど予定は軽巡。いずれにしろ雪風よりはでっかいです。 |